マリリズム日記 by 武田マリ

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zoom RSS ダンサーのケガについて哲学する(2)

<<   作成日時 : 2009/05/13 21:29   >>

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踊りながらケガを克服しなければならない、というのは、肉体的にも精神的にもハードなことです。

きちんとした休養を取ることは必要ですが、「休む(止まる)」ことは動く身体にとっては怖いことでもあります。休むなら、それこそ「しかるべきトレーナーのもとで、復帰に向けてしっかりトレーニング重ねている」状態でなければ、どのようなタイミングで復帰したらいいか判定するのが難しくなってしまいます。
私のように、踊ることを生活の生業としていながら、何も守られていない踊り手にとっては、トライもエラーも全部自己責任ですから、ケガ直後のダンスクラスは、ある意味「恐怖との戦い」でもありました。ケガというのは痛めた足が痛い、とか、腫れる、とかいうことだけでなく、「またケガをしたらどうしよう」「今度こそ、踊れなくなるのでは・・・」という、ケガの記憶から生まれる恐怖心も伴いますから。

さて、ケガの足に欠かせないテーピング。ケガが回復しても予防のためにテーピングをするダンサーは多いです。が、テーピングもただ巻けばいい、というものでもないので、これまた試行錯誤なのです。

昨年10月にケガをした私は、その後、クラスの時にはテーピングが欠かせませんでした(最近はやらないことが増えました)。で、これは間接や筋肉が正常な範囲で動けるようにガイドする道具でもあり、精神的にも「守られている」安心感を生むので、当たり前のように利用していました。
ところが、3月のある日、いつもと同じようにしていたはずのテーピングが、ずいぶんきつく感じたのです。しかも踊っている最中に。
「今日はちょっときつくはりすぎたかなぁ・・・」と、思い、次の時はひっぱらないように気をつけてはったつもりがやっぱりきつい。どころか、踊りおわったら変な筋肉痛が残ってしまったのです。
どうなっているのか分からず、自己流のテーピングではダメなのか・・・?と悩んだ頃、また知り合いのダンサーからアドバイスをもらいました。
「もしかして、筋肉の状態がOFFの時にはると、いざ状態がONになった時はきつく感じるかもしれないですよー。アップをしっかりした後にはった方がいいかも・・・」と。

テーピングって見た目的には痛々しいから、クラスの前は、なるべく参加者が来ないうちにやるようにしてたんですよ。私にとっては「予防」のつもりでも、傍から見れば「ケガしたんですか?」「大丈夫ですか?」と心配かけてしまうので。なので、早めにオリセンに行って、念入りにアップしてからテーピングしてクラスに臨んだら、全然違うんです。かなりいい状態で踊れるんです。

これは目からウロコでしたね。

でも、考えてみれば、身体のメンテをそれなりにしながら踊ってきているわけで、身体も変わってきているし、可動域だって変わって当たり前です。

ただし・・・これに関しては、その後もどんどん変わり続けているので、日々、身体との綿密な対話が必要で、さらにトライエラーはつきものです。言ってしまえば床のコンディションとかも関わってきます。「オリセンの床は硬い」と何人かの人から言われますが、特に1階の部屋は硬いので注意が必要です。おまけに、アフリカンの場合、どんなにしっかりアップをしても、いざ、クラスで「生演奏」になると、もうテンションが半端なく上がりますから計り知れないです。

そんなわけで、試行錯誤をしながら、でも、ケガに悩むダンサー仲間に少しでも役に立てることが増えれば・・・と、その試行錯誤を楽しんでいたりもします。

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コメント(4件)

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そうなんですよねー海外では、次のように学会まであるんですよ。
International Association for Dance Medicine and Science
http://www.iadms.org/ そんな欧米に比べ、日本の場合、競技スポーツに比べても、ダンサーのケアは立ち遅れているといってしかたないかもしれません。けれど中には自身のダンス経験をもとに奮闘している人たちもいます。マリさんには、以前お話ししましたが「芸術家のくすり箱」というNPOではプロのダンサーを支援しています。助成についてはインストラクターをしていると不可だったりいろいろ制限があるのですが、セミナーは広くダンサー一般におこなわれています。身体のケアに興味のある方の参考になれば幸いです。
http://www.artists-care.com/seminar/index.html
身体のケアはだいじですねコンサートの直前に怪我するとほんとにつらいです・・
r2dance2
2009/05/21 00:03
☆r2dance2さん

ありがとうございます。
「芸術家のくすり箱」以前チェックした時は、あまり更新されていなかったのですが、また、いろいろと情報が新しくなったようですね。

本当はいろんなダンサーの体験談が聞きたいです。が、正直、私もここにこのようなことを書くのにものすごく悩んだし勇気も必要でした。多くの人に「怪我しました」と宣言することはとても苦しいことなので。
そして、怪我に立ち向かうのは、単に身体のケアだけでなく、やっぱり気持ちのケアというのも必須なのだと思います。いや、これは何に対してもなんだけど。

marilyn
2009/05/21 18:35
けがをすると自分についてだけでなくまわりの人の体の痛みそして心の痛みを感じ、はがゆさとともに抱え込むようになることもあります。そうして悩んだ心で動かなくなりゆく身体とおどることが花になっていくのかもしれません。(とはいえ来週舞台があるってときにそんな悠長なことは言ってられないので、プロの施術者やセラピストにあって身体と心をみてもらうのがよいと思います。)
 先だってマリに行った際、ある結婚式で太鼓を演奏していると、花嫁の、目と足の不自由なおばあさんが家からでてきて、家の玄関の柱につかまったまま踊りはじめるという場面がありました。おばあさんの内面から湧き出るような踊りも、演奏している人たちの嬉しそうな顔も、なにごとにもかえがたい光景でした・・・(ちゃんとへんじになってるかな?)
r2dance2
2009/05/21 23:49
☆r2dance2さん

この前、ダンスクラスの参加者のある方とメールのやりとりをしてて、その方の「今の身体の状態に合ったダンスに今度チャレンジしようね!」ということで盛り上がっています。今度の土曜日にトライ開始する予定です。
いろんな身体の状態があっても、どんな時も踊れる可能性とその喜びを追求したいと思っています。

マリの結婚式でのおばあさん、いいですね。素敵な話をありがとう!
marilyn
2009/05/22 01:16

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